飛行機雲と夏の音
あぁ、雨が上がったんだなと思う。いつの間にか梅雨が来て、知らないうちに去って行ってしまった。
この間も書いたかもしれないけれど、最近雨が好きになった。
振る前の空模様も、降った後の湿った熱を帯びた空気もすき。胸いっぱいに吸い込んでその湿気を楽しんでいる。
コンクリートが雨に濡れてきらきらと光っている。
こないだ買った白ワインをまだ開けていなかったなぁ。
気管支炎になってしまって衰弱していたので、お酒を控えていた。
しっかりと冷えた白ワインってとてもとても上質な葡萄の雫を頂戴しているような、すっごくスペシャルな飲み物のように思える。
ずっと暑いのが嫌いで、夏が苦手だった。
でもここ数年は夏が特別になった。半袖や軽装で動ける今の季節がとても心地よい。
暑すぎてやられてしまう夏も、だんだん短くなってしまう。丁度いい良い季節ってほんの少ししかなくて、ちょっと寂しい。
この時期になると野外音楽堂から見えたあの飛行機、青すぎる透けた宇宙、騒がしい蝉の声も全てが懐かしい。
昨年のあっつい暑い日に食べたゆすらごのかき氷も美味しかったなぁ〜夏休みに田舎の家に遊びに行ったみたいな、そんな気分だった。
今日は電車の車窓から入道雲が見えた。
マンガに出てきそうなくらいの美しい入道雲。
電車が遅延していて落ち込んだ気持ちも少しだけ和らいだ。
夏が来るのをみんな待ち望んでたんだなぁ。
期待を背負って毎年夏がやってくるのがなんだか誇らしくて好きだ。
✂︎キリトリ✂︎
行ったり来たりしながら文章を書いていて、気がつけば8月になってしまっていた。
夏休みの宿題、そろそろやらないとね〜なんて思い始める子供。
先日会社を退職して、昨日は挨拶に伺った。
私はこういうさようならを蔑ろにしてきたから、本当はとっても憂鬱だった。
全部が無事に終わった時、本当にほぅっと出来るのだろうか。
いろんな人に悲しまれて、私は幸せ者だと思った。
最後まで分かり合えない人もいたけど、大半の人が惜しんでくれた。
あぁ人に恵まれているなぁと思う、わたしは。
いろんなことに✖︎をつけて無かったかのように過ごしてきたけれど、
そこに毎日はちゃんとあったんだ。たしかに。
毎日を刻んできたんだね、2年半。
無駄じゃなかったかなって今は思う。
夢もできたし。いつか叶えたい。
それまでは沢山のことを学んで蓄えたいな。
退職してから時間を気にしなくてよくなった。
自由だからこそ制限は自分で作らなくちゃいけない。
このまま無駄に時を過ごしてはいけないぞ、と自分を律する強い心を持たなくちゃ。
✂︎キリトリ✂︎
この間、小山田壮平と石崎ひゅーいとたかはしほのかと谷口貴洋のアコースティックライブに行ってきた。
やっぱりアコギの音と人の声が好き。心の底から好きーと、思う。
カフェとか小さな空間で見るライブも好きなんだ。
それからやっぱり生で、人がそこに居て、音が鳴っているというのが好きで心がうわぁーと掻き立てられる。
涙も出るし、笑えちゃうし、周りが見えなくなっちゃう。
そんなライブにこれからも出会いたい。
いつか、そんな場所を作りたい。
こないだ父からお花をもらった。
わたしの好きな色合い。あと、霞草。
向日葵も綺麗だった。
花をもらえること程幸せなことは無いかもしれない。
生きているうちに何回こんなスペシャルな体験ができるだろう。
3わい